Paper

(In Japanese) 4トランジスタ型構造を用いた高ダイナミックレンジCMOSイメージセンサ画素の検討

2025

Authors 坂野 綾香*,
西出 翔哉*,
立田 一葵*,
大谷 愛*,
宮内 健**,
森川 有輝**,
大和田 英樹**,
高柳 功**,
大倉 俊介*

映像情報メディア学会誌 Vol. 79, No. 1, pp. 121-127, (2025)

大量のセンサから得られるビッグデータを AI が処理する社会に向けて,4 トランジスタ型構造を用いた,2 種類の電荷電圧変換利得 (DCG: Dual Conversion Gain) での読み出しを行うことで,高ダイナミックレンジ (HDR: High Dynamic Range)を実現可能な 4T-DCG 画素を検討した.イメージセンサチップの測定結果から,提案手法を用いることで,従来の DCG 画素に対して,高輝度領域での電荷電圧変換特性が非線形になるものの,画素面積を 22% 縮小可能な見込みを得た.また,非線形な光電変換特性が画像認識に与える影響を検証 [1] するため,PASCALRAW データセット [2] から擬似的な 4T-DCG データセットを生成し,YOLOv7 を用いて物体検出を行った結果,物体検出精度 mAP50 は 0.924 と高い精度が得られることを確認した.